「仕事はね、やると決めたらやるんです。決めたら、どうすればそれが実現できるかを考える。それをやるために必要なものを集めていく。シンプルですよ」

先日お話を伺った某企業の役職者Sさんは、仕事についてそう話されていた。この方は20数年企業勤めをされているが、良い意味でサラリーマンらしくない。「仕事は自分でつくるもの」という、起業家の心をもっている。昔を振り返っていただくのが取材のテーマだったのだが、参考にご自身の仕事観について伺うと、ギアが一段上がった気がした。

「演繹法と帰納法ってあるでしょ。帰納法は多くの情報を集めて、そこから最適な結論を導き出す。演繹法は『こう思う、こうしたい』というのを先に決める。僕はそうやって仕事を進めてきた。やると決めたらやる。その方が楽しいでしょう」

「やりたい、という純粋な動機が自分を動かしてきた」というSさん。お話がとてもお上手で、コミュニケーション能力も高い。ご本人は何気なく話されているつもりなのかもしれないが、ついグイグイと話に引き込まれていく。

「僕の思考はいたってシンプル。やりたいと思ったこと、正しいと思ったことは必死になってやってきた。逆に、これは間違っていると思ったことはやらない。もちろん、組織にいるわけだから、それがまかり通らなかったこともある。でも、相手が上司であれ何であれ、自分を正直に表現してきたつもり。結果的にはそれが良かったと思っている。あわなければ辞めればいいんです。でも辞めずにここまで来れたということは、ご縁があったのでしょうね」

「どんな仕事でも、トイレ掃除だってね、やり方を考えれば楽しくなるんです。仕事が楽しくない? どうすれば楽しくなるか、考えてごらんなさい。それにはまず笑顔ですよ。僕は毎朝オフィスに入る前に、トイレの鏡で笑顔をつくります。特にこういう立場に立つとね。僕の表情や仕草って、現場のメンバーに影響するから。チームリーダーには言いますよ。ちょっと暗い顔で仕事をしていたら『トイレ行って笑顔つくって戻ってこい』って」

Sさんの情熱、熱意がこちらにも伝わってくる。心から仕事が好きな方なんだ。こんな方を上司に持った皆さんは、きっと幸せだろう。

「これからはね、自分の楽しい経験をメンバーの伝えたい」というSさん。その思い、僕にもしっかりと伝わりました。

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