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「心が動く写真、感じる写真を撮ろう。教科書どおりのいい写真は誰でも撮れる。感じる写真こそが、オリジナルだ」

写真家・須田誠さんのワークショップも早いもので3回目。今回は趣向を変えて即興エクササイズからスタート。こちらは表現クラスで行っているプログラムだそう。

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2人1組になり、一人がもう一人にお題を出す。お題を受けた方は、その言葉からイメージする単語を5つ言う。たとえば、お題が「カメラ」だったら、「レンズ、絞り、感度、プリント、シャッター」と言った具合。瞬間的なインスピレーションのトレーニング。一人が終わったら、お題を出す側と受ける側が入れ替わる。

次はその逆。お題が「カメラ」であれば、カメラから連想される以外の言葉を言う。たとえば、「大根、ネズミ、土、飛ぶ、つり革」とか。実際にやってみると、どちらもパッと言葉が浮かばない。考えるとますます出てこない。大切なのは、インスピレーション。

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即興劇でウォームアップ。

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自分のカメラのシャッター音を当てるクイズ。


「ファインダーで僕を追ってください。そしてファインダーを映画のスクリーンだと思ってみよう。僕はその映画に主演している。スクリーンの向こうにいるリアルな僕を見るように」

そのあとは、構図の話。須田さんをファインダーでのぞき、動きを追いながら講義を受ける。

「構図で大切なのは、何よりLOOKすること。被写体だけでなく、背景、ファインダーの四隅、しっかりとLOOKする。絞りやシャッタースピードなどの数字も大切。ここだというときにシャッターを切ろう。人生は動画。その瞬間を切り取るのが写真なんだ」

「いい写真と感じる写真がある。よい技術とよい機材があれば、いい写真は誰でも撮れる。でも教科書的。心で撮っていない。大衆には受けるかもしれないが、それだけ。何も残らない。最初に言ったよね。心で撮るんだ。自分自身を写真に写すんだ。それが、感じる写真。みんなには、感じる写真を撮ってほしいんだ」

アウトローでロケンロー。スキルやテクニックを学ばない講義。でも、僕はそんな須田さんの教えが好きだ。何より、ここにはパワーがある。

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「LOOK」する!


休憩をはさんでからはディスカッション。他の人が撮った写真を見て、自分が撮ったつもりになって、ストーリーをつくる。どんな状況で撮ったのか。なぜ、撮ろうと思ったのか。想像して組み立てる。

僕が選んだのは居酒屋の写真。中央に50代くらいのご主人がいて、手元は見えないがおそらく何か料理をさばいている。目の前はカウンターで、料理が並んでいる。壁にはメニューが貼られていて、魚介系が多い。どこか懐かしい、昭和を感じる店だ。開店して40年くらいは経っているだろうか。

写真を見ながら想像する。

場所はたぶん、四ツ谷の荒木町。僕は仕事関係の仲間に連れられて初めてこの店を訪れた。仲間は何度か足を運んでいるお店のようで、主人と顔なじみのようだ。カウンターが空いていたので、そこに通される。目の前には料理をさばく主人。カウンター10席、テーブル8席のこじんまりとしたお店。ほかに客はカウンターに2組(1組はサラリーマンの2人組。同僚のようだ。もう1組は比較的若いカップル)と、テーブル席に3人のグループ(こちらも会社の仲間だろうか。男性2人と女性が1人)。

主人は一見気難しい職人のように見えるが、じつは話好き。一見客の僕にも気さくに話しかけてくれる。食事をしながらいろいろとお店について教えてくれる。ご主人は二代目。もとは奥さんのお義父さんが開いたお店を結婚後に継いだ。奥さんは一人娘だったのだ。店を継いで20年。お義父さんは石川県の出身で、地元の漁師さんとつながりがあるので、そこから直送で魚介類を仕入れている。5年前に完全に引退したが、漁師さんとの関係はいまも続いている。お義母さんは東北のご出身だそう。今年20歳になる娘さんと、中学生の息子さんがいる…。そんな話を聞いているうちに、ふと主人を写真を撮りたくなって、シャッターを押した。そんなストーリーを想像する。

その想像したストーリーを、自分が撮影者になったつもりでプレゼン。そのあとで実際の撮影者が説明する。驚いたことに、本当に荒木町にある店で、ご主人も二代目なのだという。娘さんがいらっしゃるかは、わからない。

ここで学ぶのは「写真は伝わらない」ということ。実際のシチュエーションと、何も知らずに写真を見て想像したシチュエーションは、全然違うことがある。1枚の写真から、そこにあるストーリーを想像する。やってみるとおもしろい。

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3人1組でストーリー想像中。

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想像したストーリーを発表。

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「オカンとオトン、ラブラブに見えるけど、じっさいはヘッドロックしてんねん」


そんなこんなで、あっと言う間に終了したDAY3。この楽しいワークショップも来週で終わると思うと寂しい。さあ、泣いても笑ってもあと1回。それにしても、このワークショップに来ると、本当に写真が撮りたくなるから不思議。

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講義のあとはね、これがないとね!

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六本木のなんとかというパン屋のバケット。メンバーからの差し入れ。しっかりとした味でおいしかった。

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「俺さあ〜パンがとにかく大好きなんだよね〜」

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写真を通じたコミュニケーション。いや〜楽しい。

【須田誠 オフィシャルサイト】
http://travelfreak.jp/

【須田誠 旅・写真ワークショップ】
http://travelfreak.jp/ws-beginner/index.html


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